新崎盛暉『日本にとって沖縄とは何か』

1945年の沖縄戦移行、2015年の「オール沖縄」まで、沖縄の米軍基地問題に関する通史。ページ数の半分以上は1995年の少女暴行事件と地位協定見直し要求以降について扱っていますが、どっちかといえば1972年沖縄返還までの内容について興味深く読みました。反占領・日本復帰ナショナリズムを軸とした反基地運動が、佐藤内閣による返還政策批判を通じて、日米両政府に対抗する運動へと変わってくところ。

読んでる最中に、日本政府は高江ヘリパッドの工事強行を始めました。たった今起きていることについて、その文脈を知るための本です。