Smartest ≠ Best Fit

LLMにKinkのコードを読み書きさせると、メジャーな言語に引っ張られて、構文を誤解することがあってわずらわしい。それで、OpenCode Goで提供されているモデルのいくつかについて、簡単なコードリーディングのベンチマークをやってみました。結果。

サンプルが少ないので確定的なことは言えないけれど、だいたい思っていたことと合致してる。Kimi K2.6とQwen3.8 Flashは他よりも信頼できる。DeepSeek V4.1 Flashは、応答早くていい感じに思えるのだけど、早合点しがち。

その他思ったこと:

文書化しよう!

つい最近まで、文法の仕様はBNFだけだった。なので、LLMはKinkのコードを読むのに、生成規則にそってパースしなきゃいけなかった。LLMにやらせるべきことじゃない。それで、というわけじゃないけど、最近それぞれの文法形式について、自然言語で解説を加えた。まだCIサーバ上にしかない (言語仕様 / 文法 / 構文)。

結果として、すべてのモデルについて点数が向上した(Sep 15 vs Sep 23)。たぶん、プロンプトをいじるよりも文書化のほうが大事。

Smartest ≠ Best Fit

最新式のモデルが一番点数が高いわけじゃない。DeepSeek V4.1 Flashは、V4 Flashよりも点数を下げた。Kimi K2.6はリリースから5ヶ月だけど、点数は一番良い。

Qwen3.8 MaxとかKimi K3みたいに、高いモデルは試してない。

「国旗損壊罪」法案に反対

日の丸を破ったり汚したり燃やしたりすることを罰する「国旗損壊罪」法案が衆議院を通ってしまって、いま参議院で審議している。すごくこわいのに、ほとんど何もできていなくてやきもきしている。

他人のものを壊すことは、すでに器物損壊罪の対象だから、国旗損壊罪の対象は、言論、表現それ自体だ。国家に対抗する言論、表現は、表現の自由の根っこなのだから、この法案は、私たちの言論、表現そのものを攻撃している。

警察、検察、裁判所はこれまでも、器物損壊、建造物侵入、威力業務妨害などを使って、日の丸を燃やす人を弾圧してきた(1987沖縄国体、2019靖国)。つまり論点は、これまで安心して実行できた行為が、はじめて弾圧の対象になるということでは、たぶんない。一番こわいのは、表現の自由への攻撃が、実定法の条文に書き込まれて、正しいものとされる、ということ。もちろんそれによって、弾圧の程度がはなはだしくなるということも、十分にあるだろうと思う。

ホラー

映画『ミッドサマー』を見てからホラーブーム。

映画『ミッドサマー』(2018)

ホルガのリアリティがすごかった。呼吸法、感情を同期するところ、拍手のかわりに手をひらひらする仕草。自然礼賛は、映画の中では右翼民族主義(フェルキッシュ!)に接合しているのだけど、もちろん左翼の中にもある。それ自体がやばいわけではないけれど、やばくなり得る、というヒリヒリ感があった。

うまいな、と思ったのは、ダニーがペレに「コミューンcommuneの出身だって聞いたよ」とたずねたのに対して、ペレが「そう、小さなコミュニティcommunityで育ったんだ」みたいに返すところ。

映画『ウィッチ』(2015)

魔女狩りの歴史を女性の解放に読み替える、という文脈だと思うのだけど、どうなんだろう。実際の暴力をなかったことにしてしまう感じがして、ちょっともやもやする。

マリアーナ・エンリケス『寝煙草の危険』(訳書2023, 原著2009)

不思議で悲しい短編集で、そんなにこわくはない。こわいのは表題作と、「どこにあるの、心臓」だけど、どちらもあまりホラー的ではない。

「戻ってくる子供たち」、「悲しみの大通り」、「わたしたちが死者と話していたとき」と、消えてしまった人たち、行ってしまった人たちを書いた作品が印象的だった。実は去ってしまったのではなくて、ずっと引っかかり続けている、という感覚が共通している。