日の丸を破ったり汚したり燃やしたりすることを罰する「国旗損壊罪」法案が衆議院を通ってしまって、いま参議院で審議している。すごくこわいのに、ほとんど何もできていなくてやきもきしている。
他人のものを壊すことは、すでに器物損壊罪の対象だから、国旗損壊罪の対象は、言論、表現それ自体だ。国家に対抗する言論、表現は、表現の自由の根っこなのだから、この法案は、私たちの言論、表現そのものを攻撃している。
警察、検察、裁判所はこれまでも、器物損壊、建造物侵入、威力業務妨害などを使って、日の丸を燃やす人を弾圧してきた(1987沖縄国体、2019靖国)。つまり論点は、これまで安心して実行できた行為が、はじめて弾圧の対象になるということでは、たぶんない。一番こわいのは、表現の自由への攻撃が、実定法の条文に書き込まれて、正しいものとされる、ということ。もちろんそれによって、弾圧の程度がはなはだしくなるということも、十分にあるだろうと思う。