The movie of the year 2015: 『嗤う分身』

嗤う分身 [DVD]

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原作はドストエフスキーの『二重人格』。下高井戸シネマで見ました。生涯ベスト5に入るべき映画です。

内容は『地下生活者の手記』とかポール・オースターの初期三部作みたいな、例のあれ!自分自身の分身との競争によって、嫉妬、執着、愛情、上昇志向、悪意などなどが駆動されていくという筋書きを、寓話的な手法で手際よく表現しています。

映像も素晴らしい。ディストピア的な近未来が舞台なのですが、オフィスの備品は1950年代くらい。レトロで楽しい。

主人公と分身との取り合いの対象になる同僚を演じたのはミア・ワシコウスカ。キュートでミステリアスで酷薄で最高です。