大相撲2015年夏場所千秋楽

昨日の時点で白鵬照ノ富士が11-3。両方負ければ10-4勢を含めて優勝決定戦でしたが、伊勢ヶ濱部屋の連携プレーが炸裂して、本割で片が付きました。

里山(巻き落とし)石浦

潜り込んで食い下がる相撲の両者。さすがに的が小さいので潜り込めず、頭を下げて弾き合うような押し合い。石浦が叩いたのに付け入って里山押し込む、と、石浦がバッタリ右に引っ繰り返りました。里山が巻き落としたらしいのですが、言われて見てもよく分からない。

佐田の海(押し出し)安美錦

佐田の海が右四つ左上手で出るところ、安美錦が引きずるような逆転の下手投げ。残念負け越しか!と思いきや同体取り直しで命拾い。

取り直しの一番は佐田の海が押して出るところ、安美錦がまっすぐ叩いてバッタリ。残念負け越しか!と思いきや軍配は佐田の海でした。

佐田の海横綱日馬富士と、優勝した照ノ富士に勝って、幕内上位で8-7。内容も素晴らしかった。この人がいまだに技能賞もらってないのはおかしいと思います。

照ノ富士(寄り切り)碧山●

碧山の出足を止めて、照ノ富士危なげなく寄り切り。12-3になったので、優勝は白鵬かどっちか。

今場所は抱え込んで反るような相撲が少なく、右差しでガッチリ勝ってます。安心して大関が勤められそう。

稀勢の里(寄り切り)琴奨菊

琴奨菊が早く立って、稀勢の里は明らかに遅れたけど立ち合い成立。後手を踏んだはずが、琴奨菊の出足をガツンと下から突き上げるような格好で、うまいこと左が差せました。あとは無難に寄り切り。

稀勢の里ははからずも、武蔵丸がよくやってた後の先を制する立ち合いの形になりました。先手を取って速い攻めがあるわけじゃないから、この手で行けばいいんじゃないだろうか。

琴奨菊の調子は決して悪くなく、勝った相撲は目の覚めるような攻めを見せたのに、星は6-9。ちょっと厳しい。

白鵬(寄り倒し)日馬富士

日馬富士は、勝って弟弟子である照ノ富士の優勝を決めようというアツい展開。

日馬富士が立ち合い左前廻しを狙うが届かず、白鵬が突き放して攻め込む。土俵に詰まったところで間合いが空き、日馬富士頭を下げて懐に飛び込んだ!右を深く差して頭を付けて、左の前廻しを争う動きから正面土俵に寄り倒しました。これで照ノ富士が優勝。さすがの千両役者です。

今場所の日馬富士は足の故障の影響か、突き刺さるような出足が鳴りを潜めて、止まってからの相撲を取らざるを得ない厳しい状況でした。その割には大関横綱相手に全勝で11-4。出足が冴えた先場所が10-5だったので、なんだかよく分からない。かつては、好調の時は手が付けられず、不調の時は話にならない横綱でしたが、悪いなりの相撲が取れるようになった、ということなんでしょうか。

白鵬の11-4は3年振りの不出来。千秋楽は仕方ないとして、ミスが目立った場所でした。時にはこんなこともあらあね。