稀勢の里これ本当に優勝するよ!

上の記事を書いたのが九日目。この時点では、今場所の稀勢の里は、とにかく相撲が落ち着いている、という印象でした。ただ、上位を相手にする終盤戦はどうか、という思いもありました。というのは、彼はだいたい何時でも立ち合いがうまく行かなくて、いきなり右を差されたり、五分の当たりから二の矢の攻めで二本差されたりして、不利な体勢を強いられます。下位が相手ならともかく、横綱大関に充分に取られては、いくら落ち着いていても勝つのは難しい。

それがどうでしょう。十日目の琴欧洲戦、一日置いて *1 日馬富士、今日の鶴竜と、いずれも立ち合いから圧倒しました。琴欧洲には両ハズ押し、日馬富士には両差し、鶴竜には左差しと、立ち合いから充分な体勢 *2 を作って攻め切りました。前代未聞です。いつもより低く当たっているのがいいのかな?素人にはよく分からないけど、とにかく立ち合いの迫力が今までとは段違いだということは見て取れます。

この間、土俵下でも、相撲を取っていても、クソ落ち着きは相変わらず。これを一体どう見るべきか。中の人が変わった、くらいしか合理的な説明が思い付かないほど、何もかもが良くなっています。

そして明日、 14 日目の対戦相手は全勝で並走する白鵬。正直、今場所の白鵬は大した相撲取ってね―ですよ。格下を適当にあしらってるだけで。それほど下位との力差があるわけだけど、あの程度の相撲を取るんだったら、稀勢の里勝てるよ。今場所の稀勢の里つえーもん。

*1:11 日目の対戦相手は阿覧。今場所の稀勢の里の敵ではなかった。

*2:この三人はいずれも右四つ (右差し左上手) が得意。稀勢の里は左四つ (左差し右上手) が得意。つまり、稀勢の里は左を差せば有利。いつも差せねーんだこれが。