里山引退

● 3-4琴鎌谷(左下手投げ)里山4-3 ○

里山左おっつけから、頭を付けてしぼりながら左差しに。後ろ褌を越すまで深くする。琴鎌谷が引っ張り込んで上手投げをうつところ、平蜘蛛で粘って下手投げを打ち返した。物言いがついてもおかしくなかったけど、とにかく勝ち越し。

この一番をもって里山が引退、佐ノ山襲名との報道がありました。

今日の一番なんか、まさに里山!という、泥臭い、死にものぐるいの、血と汗と泥が練りかたまったような相撲で、4連勝の勝ち越し。これこそ有終の美だと思います。

低く当たって潜り込んで向こう付け、なんとしてでも左を差し込んで、引きずり倒すような下手投げ、捻り、肩透かし。土俵に詰まっても伝え反りや一本背負いで、最後の瞬間まで土俵にしがみついて、相手を死地に引きずり込むという相撲でした。小兵の業師で、ここまで華麗さのない人はなかなかいないし、ここまで胸を衝く、スペシャルでダイハードな相撲を取る人も、そうそうは出てこないと思います。

2018-11-23 20:30に追記:

毎場所連日、こんな風に髷ぐしゃぐしゃで精魂使い果たして、それで37歳まで相撲取ったんですよ!