カルロ・レーヴィ『キリストはエボリで止まった』(訳書2016年, 岩波文庫)

「暗黒の南イタリア農村」みたいな話かなあと思っていて、それ自体間違ってはいないのだけど、むしろ貧しく悲惨な農村に魅惑される過程を描いた本でした。

キリストはエボリで止まった (岩波文庫)

キリストはエボリで止まった (岩波文庫)

一応は小説の形を取りながら、実質的にはルポルタージュ民族誌に近い読み物です。

『雪』、『オイディプス王』、『エボリ』と、立て続けに貴種流離譚を読んでいます。