『わたしに会うまでの1600キロ』

北米の砂漠を徒歩で縦断するロードムービー下高井戸シネマで見ました。

母の死をきっかけに滅茶苦茶になってしまった主人公が、結婚やらヘロイン中毒やらひととおり清算して、なんか見つかるかも、というので旅に出る話。主人公のシェリル・ストレイドは実在の人物で、彼女の手記が元になっているそうです。劇中でも、砂漠のまっただ中のテントで、主人公はしょっちゅう文章を書き留めています。

描かれるのは足の痛み、飢え、渇き、レイプの恐怖、懐かしかったりいたたまれなかったりする過去の回想、道中の出会い、そして自然の大きさ。劇的なことは起こらないのですが、なんか良かった。

立ち寄った街でグレイトフル・デッドのジェリー・ガルシアの訃報にあって、たむろするヘッズや、ピースフルな追悼ライブのシーンが描かれます。ぐっときました。